秋の種まき・秋冬穫りが育てやすい
こんにちは。三澤です。
カロテン、ビタミン、鉄分、カルシウムなど、栄養たっぷりで緑黄色野菜の代表とも言えるホウレンソウ。
原産は中央アジアで、生育適温は15〜20℃の冷涼な気候を好みます。
真夏や、残暑の厳しい時期では発芽が失敗しやすく、栽培も難しくなります。
春にも栽培できますが、中間地では9月中旬以降の種まきがおすすめです。
ホウレンソウ 栽培の基本データ
科名 | アカザ科 |
食用部分 | 葉・茎 |
病害虫 | アブラムシ、べと病、ヨトウムシなど |
発芽適温 | 15〜20℃ |
生育適温 | 15〜20℃ |
土壌酸度(pH) | 6.5〜7.0 |
ほうれん草 特徴と栽培のポイント
- 冷涼な気候を好む。耐寒性が強く、マイナス10℃の低温にも耐える
- 暑さに弱く、25℃以上では発芽、生育の不良。病気にもかかりやすくなる
- 土壌の酸性が強い場合は生育が悪くなるため、苦土石灰を散布して深く耕しておく
初期から葉がどんどん出るように、元肥をしっかり施しておけば、あとはほとんど手間はかかりません。
直根がまっすぐ深く伸びるため、プランターで栽培する場合は20センチ以上の深さのあるものを選びます。
根が深く伸びることで、良質なホウレンソウが育ちます。
ほうれん草の種まきのポイント
種を蒔く溝は、深さ1cm、幅3cmほどとし、土で覆ったら凹凸がないように平らにならして土を押さえます。
かぶせる土の厚さが均一でなかったり、でこぼこしていたりすると、発芽後の生育が悪くなるので、この作業は丁寧に行います。
なお、生育初期に土が加湿になると、根が深く伸びず、生育が悪くなります。
ほうれん草 栽培の肥料
必要な元肥量の目安(1m2あたり)
86g
600g
600g
- ナチュラルカルシウム(牡蠣殻石灰)/100g
- ナチュラルマグネシウム/60g
- ナチュラルクワトロネオ/30g ※鉄・マンガン・亜鉛・銅・ホウ素を含んだ複合資材
必要な追肥量の目安(1m2あたり)
※ ホウレンソウでは基本追肥は行いません
ホウレンソウのミネラル肥料
ミネラルが豊富なホウレンソウはビタミン類も多く、栄養価高く育ちます。
ミネラルを効かせることで、光合成が盛んになり、甘みが増します。
生育期間が短いため追肥は必要ありませんが、元肥にはカルシウム、マグネシウム、微量要素系ミネラルをバランスよく施します。
春の栽培では「とう立ちが遅い」品種を選ぶ
ほうれん草は、栽培する時期によって、適した品種が異なります。
本来、ほうれん草は日が長くなると「とう立ち」しやすい性質があり、また少し寒いくらいのほうが美味しさも増すため、秋蒔きがおすすめ。
春に種を蒔く場合は、タネの袋に「とう立ちが遅い」「晩抽性」などと書かれた春蒔き用の品種を選びます。
主に、東洋系の品種は秋まき、西洋系の品種は春まきに向いていますが、最近では、交雑品種も販売されています。
栽培時期で変わる栄養価
ホウレンソウは、カロテン、ビタミンB2、ビタミンC、鉄分、カルシウムなど、豊富な栄養が含まれた「緑黄色野菜の代表格」とも言える野菜です。
しかし、栽培時期によって、含まれる栄養分は大きく変化します。
春蒔きや夏蒔きでは、栄養価が大きく下がり、とくにビタミンCや糖分(炭水化物)の量が低くなります。
寒い時期に収穫するホウレンソウと比べ、美味しさも載りません。
昔の野菜と比べて、最近の野菜の栄養価が低くなってしまったのは、季節外れに施設で栽培することが大きな原因の1つです。
畑やプランターへの直まきがおすすめ
セルトレーなどに種蒔きし、育苗してから畑に植える方法もありますが、長くまっすぐ根が伸びる直根性のホウレンソウなどの野菜は、移植を嫌います。
暑い時期の種蒔きでは難易度がぐっと高くなりますが、適期の種蒔きであれば、畑への直蒔きが断然オススメです。
まとめ/ほうれん草の栽培を確実に成功させるには?
ポイントさえおさえれば、初心者でも栽培自体は難しくありません。
確実に成功させるために守りたいのは、
- 適期を守ること
- 栽培時期に適した品種を選ぶこと
- 土壌酸度を適正に(pH6.5〜7.0)に調整すること
何度ホウレンソウの種を蒔いても芽が出ない、良く育たない、という方は以下の記事を参照してください。
解決方法は簡単です。
ほうれん草は密植気味に栽培できるので、プランターでも多収穫が期待できます。
株が混み合い始めたら間引きを行いますが、根を傷めないよう、ハサミで株元から切り取りましょう。
間引き菜も美味しく食べられます。
それではまた。
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