M1チップ Macbookのデメリット/GPUの性能は低い?
M1のMacをメインにするには時期尚早か
こんにちは。イラストレーターのAkihisaです。
2020年11月18日に発売された、Apple初のシリコンチップ「M1」を搭載したMacbook Air、Pro、そしてMac Mini。
とにかく速い!という声が多く、ベンチマーク性能の高さ、省電力化で従来の2倍近くになったバッテリー駆動時間など、高評価、メリットを伝える記事が多いです。
今回は、M1チップ搭載のMacbookのデメリットはなにか、という部分を見ていきたいと思います。
本気で購入を考えるなら、メリットばかりではなく、デメリットも抑えておきたいですね。
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GPU性能は低い?
「Mac Fan」2021年2月号より引用
GPUの性能で比較した場合、M1 Macbookでは、「Radeon(ラデオン)」シリーズを搭載したiMacに比べるとかなりパワー不足であるという結果が出ています。
GPUとは
3Dグラフィックスや画像処理を描画する際などに、計算を行うチップのこと。
GPUの性能が高いほど、高解像度な映像を早く動かすことが出来ます。
とくに3Dを扱う人、高解像でファイルサイズの大きい画像を扱うイラストレーターにとって、M1のMacBookをメインのマシンにするには懸念があります。
GPUの性能は、イラストレーターが主に使用するPhotoshopやillustratorにも大きく影響します。
互換性の問題
現状、多くのアプリケーションが、M1にネイティブ対応できていません。
そのためMacは、「Rosetta2」で動作できるようにしていますが、従来のソフトウェアがすべて普通に動くかどうかはわかりません。
とくに、周辺機器を動かしているドライバ、ソフトウェアでは、不具合が出る可能性がまだまだ高いです。
クリエイターの多くが使う、Adobeの製品の多くはM1チップのMacに最適化されておらず、あくまでRosetta2を介しての動作のため、大きな速度上昇は感じられないというレビューも多くあります。
搭載されているポートの数と性能
M1チップのMacbook Air、Pro(13インチ)は、外部接続ポートの数が半分になりました。
インテルMacbook Pro(16インチ)ではThunderboltのチップセットを複数用意するなどして、4ポート確保されていますが、M1モデルは1系統、2ポートしかありません。
これは、使い勝手、拡張性を考えるとき、最初に承知しておきたいポイントです。
また、USBやイーサネットの最大転送速度は、インテルのMacの方が速いという結果が出ています。
さらに大きなデメリットとして、M1チップのThunderbolt3に制約があり、外部ディスプレイに出力できません。
デュアルディスプレイや、トリプルディスプレイの環境を作ることができないのです。
サードパーティの製品を使えば不可能ではないようですが、正式なサポート外です。
Appleが出した初めてのチップセット。
初期の不安定さは仕方がない?
「M1」は、Appleが出した初めてのシリコンチップセット。
様々な不具合や、動作が不安定になるなど、問題が出てくるのはまだまだこれからだと考えられます。
アプリケーションやサードパーティの対応もこれからで、予期しないトラブルが出てくる可能性もあります。
メモリについても、16GBというのは、やはり非力です。
ハイエンド用途では、32GB、64GBでも物足りないと考えられている世界ですし、僕も、もしイラスト制作に使うなら、最低でも32GBは欲しいところだと思います。
今後、第二世代以降のM1チップでは、もっと大きなメモリを積んでくる可能性が高いと思います。
買うなら時期以降のM1チップ搭載Macか
個人的な結論としては、買うとしたら、多くの面で改善されるであろう第2世代以降のM1チップ搭載Macを待つべきかと考えます。
ハイパフォーマンスなMacを求めるなら、現状はiMac27インチがかなり上、安定性も高く信頼できます。
M1チップのMacBookをメイン機にするのは、まだしばらくは避けたほうがいいでしょう。
ただし決して高い買い物ではない/用途によっては十分「買い」
ただ、これだけの性能を持ったMacが10万円代前半で買えるというのは、コストパフォーマンスの面ではすごいことだと思います。
少し前なら、20万円以上しても当たり前の高性能パソコンです。
今、10万円前後でパソコン購入を考えている人や、あくまでサブ機として買う人、GPU性能をそれほど必要としない使い方なら、決して高い買い物ではない。
むしろ、十分”買い”でいいのではないか、と思います。
それではまた。
イラストレーターAkihisaSawada
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