早生種なら初心者でも簡単に栽培できる
こんにちは。三澤です。
中国北東部が原産と言われるエダマメは、ダイズを未熟なうちに若穫りしたもの。
温暖な気候と、強い日差しを好みます。
エダマメには、栽培期間の長さを基準に「極早生(ごくわせ)」、「早生(わせ)」、「中生(なかて)」、「中晩生(なかおくて)」「晩生(おくて)」、5種の分類があり、「極早生」と「晩生」を比べると、種まきから収穫まで、1ヶ月以上の差があります。
栽培が長くなるほど難易度は高くなりますが、晩生のものほど味が良くなる傾向があります。
初めての家庭菜園なら、早生種を選ぶと失敗が少なくて作りやすいでしょう。
苗の購入 or 直まき、どちらがいい?
小さな畑やプランターで枝豆を栽培する場合、苗を買ってくる人も多いかも知れません。
しかし、枝豆は密植気味でも十分よく育ち、発芽率も良いので、種まきからでも失敗することはまずありません。
プランターでも何株も植えられるので、断然直まきがオススメです。
種を購入したほうが経済的なうえ、直まきの方が根の張りが良くなり、生育も良くなります。
枝豆 栽培の基本データ
科名 | マメ科 |
食用部分 | 若い子実 |
病害虫 | アブラムシ、カメムシ、マメシンクイガ、ハダニ、ナメクジ、ネコブセンチュウ、モザイク病、わいか病、べと病 |
発芽適温 | 20〜30℃ |
生育適温 | 20〜30℃ |
土壌酸度(pH) | 6.0〜6.5 |
エダマメ 栽培の肥料
マメ科の植物は、根に根粒菌が共生して、空気中のチッソを養分として利用できるため、肥料は少なめです。
多肥では、葉や茎ばかり茂って実がつかない(少ない)「ツルボケ」を起こすので注意が必要です。
元肥で与えるチッソ肥料は、他の野菜の半分程度だと考えて良いでしょう。
また、ミネラルが不足すると、カメムシを始めとする害虫が多発するようになります。
とくに、リン酸、カリ、カルシウムは重要です。
必要な元肥量の目安(1m2あたり)
46g
600g
320g
- ナチュラルカルシウム(牡蠣殻石灰)/100g
- ナチュラルマグネシウム/60g
(またはブルーマグ/84g) - ナチュラルクワトロネオ/30g ※鉄・マンガン・亜鉛・銅・ホウ素を含んだ複合資材
必要な追肥量の目安(1m2あたり)
※ エダマメでは基本追肥は行いません
エダマメの根につく根粒菌
マメ科の植物には根粒菌が共生します。
根粒菌は、根についた小さな丸い粒。
根から光合成で作られた炭水化物や水分をもらう代わりに、根粒菌が空気中のチッソから合成したチッソ化合物をマメ科の植物に渡します。
そのため、マメ科の野菜は、やせた土地でもよく育つと言われます。
ただし、勘違いしたくないのは、肥料はいらないわけではないということ。
根粒菌からもらうチッソだけでは、収量を上げることはできません。
元肥では適量のチッソ肥料を与え、花が咲き始める頃にはチッソが最低限まで切れるようにすることが、大きく太ったエダマメを多収穫するコツです。
種まき直後は防虫ネット or 不織布で鳥対策
鳥は不思議なほど、人が種をまく様子を見ているものです。
種まき後は、防虫ネットや不織布をかけて、本葉がつき始める頃まで種を鳥に食べられないように守ります。
密植でどっさり収穫
多くの本では、枝豆の株間は30㎝と書かれていますが、密植気味でもしっかり育ちます。
写真は、収穫直前の僕の写真です。
タマネギに使用する15㎝間隔に穴の空いた黒マルチを使用しました。
収穫量アップには早めの摘芯
本葉が5枚ついたら、先端を摘芯すると、脇芽が伸びて枝数が増え、収穫量が多くなります。
なお、エダマメの葉は3枚で1セットです。
主枝から伸びる3枚ついた葉を、「本葉1枚」と数えます。
エダマメの甘みを増すには
エダマメは、ミネラルを多く必要とする野菜です。
なかでもカルシウムをよく吸収する野菜で、カルシウムが十分にあると、甘みも増します。
また、マグネシウムは光合成を活発にするため、甘みが増します。
関連記事/カルシウムとマグネシウム
水が大切
エダマメは水を多く必要とする野菜で、保水性の高い土でよく育ちます。
土が乾きすぎると収穫量が落ちるだけでなく、有機のチッソが化成のチッソ(硝酸態チッソ)にまで分解されてしまい、糖度や食味も落ちてしまいます。
とくに、花が咲いてからマメが肥大する時期に乾燥すると、花や蕾が落ちたり、マメの肥大が悪くなります。
梅雨後、猛暑の時期にはとくに乾燥に注意し、こまめな水やりを行いましょう。
ビールにエダマメ
エダマメの塩味は、ビールの味を引き立ててくれるだけでなく、たんぱく質やカルシウム・鉄分などの栄養素が豊富に含まれて、食物繊維も豊富なので、お腹の調子も整えてくれます。
それではまた。
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