土の状態が悪ければ、いくら肥料や水をあげても良く育たない
こんにちは。三澤です。
野菜つくりの本やWEBで栽培方法を調べても、教科書どおりやってもうまくいかないことがよくあります。
そもそも土の状態が悪ければ、いくら肥料や水をあげても良く育ちません。
種まきしたり、苗を植えたりする前に、出来たら土の健康診断をしてみましょう。
何年も家庭菜園を楽しんでいる人でも、もし野菜がうまく育たないとしたら、なにが原因でそうなっているか、本当の理由がわかるります。
お医者さんが採血したり、レントゲンを撮ったりして調べるように、健康診断が大切なのは、人間も野菜も同じです。
その土の栄養状態は?
その土に今、どんな養分が含まれているかを知らなければ、どんな肥料がどのぐらい必要かはわかりません。
チッソやリン酸やカリ、カルシウムやマグネシウムといった養分がすでに十分に含まれていたとしたら、その養分はあげる必要はないということ。
肥料の与え方の基本は、「足りないものを足す」ということです。
また、どんな養分が入っているか以上に重要なのは、根がしっかり呼吸が出来る、やわらかな土であることです。
いくら養分が足りていても、カチカチで根を張れないような土では、野菜は良く育てません。
根は養分を吸収することが出来ないからです。
まずは簡単なチェック/支柱をさしてみよう
まずは、支柱をさして、土の状態をチェックしてみます。
まっすぐ差し込んで、無理なく深さ40㎝程度まで入るようなら、作物が自由に根を伸ばせる状態です。
野菜が根を張る柔らかな土の層のことを「作土」と言います。
また、作土より下の層を「下層土」といいます。
下層土は作土を支える土台ですが、ここが硬く締まりすぎて水を通さないような状態だと、雨が降ったあと、いつまでも水が残ってしまいます。
良い土とは、まずはふかふかで、「土壌団粒」が出来ていること。
作土が「水はけ」「保水性」「通気性」ともに良いことが、どんな養分を与えるか以上にが大切なのです。
貸し農園・市民農園は養分が多すぎる傾向に
最近では貸し農園を利用する人も増えてきました。
前に利用していた人がどんな野菜を作っていたか、どんな肥料をどのくらい入れていたかもわからない状況です。
長く繰り返し栽培されてきた畑は、養分過多の傾向になりがちです。
養分過剰では、生理障害を起こし、病害虫も多発してしまい、良い野菜を収穫することが出来ません。
肥料は基本的に、不足しているものを足すのは簡単ですが、多すぎるものを引き算することはとても難しいことです。
不可能ではありませんが、そのためには大幅な土壌改良が必要になったり、何年もかかることもあります。
多大の時間や費用がかかってしまうのです。
「BLOF理論で有機菜園」(三澤明久 著・小祝政明 監修)
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