無農薬でも、野菜を健康に栽培できる秘密
こんにちは。三澤です。
無農薬で、防虫ネットなしでも、病害虫に強い健康な野菜作りをする秘密は、「クチクラ層」を作ることにあります。
クチクラ層とは、単純に言うと、葉の表面に出来る「油の層」。
光合成をたっぷり行って、健康に育っている野菜には、葉の表面が油の膜を塗ったようになり、病気も害虫も寄せつけなくなります。
無農薬栽培を成功させるポイントは、いかにクチクラ層を作れるかにかかっています。
炭水化物が豊富になると「クチクラ層」が作られる/ミネラルが重要
植物にとって、もっとも大切な仕事は「光合成」を十分に行えること。
そして、光合成によって作られる「炭水化物」をいかにたくさん持てるかが、野菜の健康のカギです。
炭水化物が豊富になって、初めてクチクラ層が作られます。
しかし、光合成を十分に行うためには、十分なミネラルが養分としてなければなりません。
十分な光合成が行えず、炭水化物が不足して不健康に育った野菜は、たちまち病害虫の餌食になり、農薬に頼らざるを得ません。
しかし、不健康な野菜に、いくら消毒や農薬をかけても、美味しい野菜にはなりません。
美味しさを作っている材料である炭水化物が、そもそも足りていないからです。
クチクラ層とは?/もっと詳しく
クチクラ層は、植物の葉や茎の表面を覆っている薄い膜です。
水分の蒸散を防いだり、害虫や病原菌、細菌やウイルスなどの侵入を防ぐ役割を果たします。
植物の健康な成長に、重要な役割を果たすのが「クチクラ層」です。
成分は、主にセルロース、ヘミセルロース、リグニンなどの多糖類(炭水化物)で構成されています。
クチクラ層が存在することで、植物は害虫や病原菌の被害を軽減することができます。
健康な生育に欠かせないクチクラ層ですが、野菜が炭水化物が十分に持っていないと、クチクラ層までは作られません。
化学肥料でクチクラ層を作ることは難しい
この「クチクラ層」を作るために、もう一つ重要なポイントがあります。
化学肥料の「チッソ」ではなく、有機の「アミノ酸肥料(炭水化物つきのチッソ)」を与えることです。
「アミノ酸肥料」や「ぼかし肥料」は、単純に無機の「チッソ」ではなく、炭水化物を持った有機質肥料です。
炭水化物は、チッソと結びついてカラダの細胞を作る材料。
チッソと炭水化物の両方がなければ、体を作ることが出来ません。
炭水化物はそれだけではなく、炭水化物同志が鎖状につながって、植物の細胞壁、センイ=セルロースを作ります。
化学肥料のチッソでは、野菜のカラダや壁を作るとき、光合成で作られた炭水化物を使うため、炭水化物の総量が減ってしまいます。
しかし、有機のアミノ酸肥料やぼかし肥料は炭水化物を持っているため、根からも炭水化物を補うことができます。
さらに、有機栽培では、堆肥からも水溶性の炭水化物を補えます。
炭水化物が豊富に余ることによって、はじめて「クチクラ層」(油の層・ワックス)は作られます。
化成肥料では、クチクラ層を作ることは非常に難しいのです。
ベランダ菜園でも出来る/クチクラ層が出来たキャベツ
十分な炭水化物を、アミノ酸肥料や堆肥から補うことが出来れば、プランター栽培でも、こんなキャベツが育てられます。
ここまでピカピカに育つと、病気や虫はよりつきません。
クチクラ層ができると、見た目にもはっきりと葉の照りが良くなり、ピカピカ光るようになります。
水やりをすると、里芋の葉の朝露のように、水が玉になって踊るようになります。
病原菌の90%はカビの仲間だと言われています。
しかし、油の上では、菌は繁殖できません。
また害虫は、油をお腹の中で消化できません。
油を消化する酵素を持っていないからです。
害虫は油が嫌いだし、ピカピカ光る葉っぱも大嫌いなのです。
BLOFの有機栽培が、化学消毒や農薬なしでも病害虫に強い理由、防虫ネットなしでも、キャベツやハクサイが虫食いの被害に遭わない秘密は、まさにこの「クチクラ層」にあります。
無農薬で健康な野菜、美味しい野菜作りのために、目指すべきは「クチクラ層」なのです。
BLOFの有機栽培なら、美味しく病害虫に強い野菜を育てられる
BLOF理論で栽培すると、初心者でも、小さな庭やベランダ菜園でも、病気や害虫に強い、驚くほど美味しい野菜が、誰でも多収穫できるようになります。
人間も野菜も同じで、まずは「風邪をひきにくい健康な体」を作ることが大切、というですね。
それではまた。
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