(イラストが上達するには)7つの方法と3つの秘訣/連載⑦(全10回)
ひたすら描きつづけよう/1万時間の法則
こんにちは。イラストレーターのAkihisaです。
イラストが上手く描けるようになるための7つの方法と、楽しく描くための3つの秘訣。
第7回目は「ひたすら描きつづけよう/1万時間の法則」です。
連載してきた「イラストの上達方法」ですが、「上達法」についての記事は今回が最終回です。
このあともう3回、プラスアルファとして「秘訣」の記事が続きます。
ここまでお読みいただいた皆さん、ありがとうございました。
よろしかったらもう少々、生温かくおつきあいください。
これまでの記事・目次
イラスト上達のスピードを上げる/まず3ヶ月集中して描く
早く成果を出すために、3ヶ月はとにかく集中して取り組みます。
この3ヶ月は、空き時間はすべてイラストを描くこと、技法を学ぶことに使います。
1回目の記事「遊びで描く+たくさん遊ぶ」に矛盾しているようですが、3ヶ月は、苦しくても続けます。途中でやめない。自分の「好きなこと」、自分で決めたことだからです。
たとえ好きなことや楽しいことでも、疲れる時もあるし、苦しいこともあります。
でも上達してくると、それがまた楽しさに変わります。
考えながら描く3ヶ月間
5回目の記事「イラスト制作のPDCAを回す」を踏まえて、毎日描き続けていきます。
3ヶ月が過ぎたら振り返ってみます。
描いたもの、勉強したことや、気づいたこと、アイデア、なんでもノートにつけておくと、あとで変化が目に見えるのでおすすめです。
いつでも見返せることが出来ればノートでなくても、パソコンでも構いません。
3ヶ月前と比べていろいろな変化があることがわかると思います。
やりたいこと、描きたいものの方向性も、変わってきているかもしれません。
1万時間の法則/イラストレーターになるには
「10000時間の法則」を知っていますか?
マルコム・グラッドウェル氏の著書「天才!成功する人々の法則」でこんな内容が紹介されています。
プロのバイオリニストやピアニスト、スポーツ選手、小説家、チェスの名人など、アマチュアとの違いを分けるのは、才能ではなく、むしろ練習の量であると。
調査の結果、アマチュアに留まる人の総練習時間は2,000時間から4,000時間であるのに対し、トップクラスになる人たちに共通するのは、圧倒的にたくさんの努力を重ねていることだったそうです。
調査から浮かびあがるのは、世界レベルの技術に達するには、どんな分野でも、1万時間の練習が必要だということだ。
1万時間より短い時間で、真に世界的なレベルに達した例を見つけた調査はない。
「天才! 成功する人々の法則」マルコム・グラッドウェル著・勝間 和代 訳 より抜粋
モーツァルト、ビートルズ、ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズ、その他多くの著名人、スポーツ選手たちの名前が例として挙げられています。
彼らは例外なく、「魔法の数字「1万時間」の練習をおこなっていると。
アメリカで、3ヶ月間で100万部売れた本です。
1万時間とはどんな時間か?
仮に、毎日3時間の練習を積んだとして、1年のうち330日をこなすと約1,000時間。
1年1,000時間を、10年続ければ10,000時間です。
一年のうち、30日は休んでいいことになります。
必ず達人になれるだろうと信じられる練習量です。
ただその1万時間は、惰性で同じことを繰り返す1万時間では意味がありません。
いくら練習とはいっても、バットの素振りだけ繰り返していたり、いつも同じ作りかたで同じ卵焼きだけ作っていても仕方ないですよね。
僕自身もよく反省します。
誰でも、自分に出来ること、知っていることばかり繰り返す傾向に流されてしまいやすいです。
考えたり、新しいことを学ぶことは疲れるし、ストレスですから。
でも、つねに考えながら、1万時間、学びながら描いていく。
陥りがちなのは、惰性でやっているのに自分が「努力している」と思ってしまうことです。
同じ1時間でも、自分の成長につながる1時間だったか、常に自分で確認していきたいですね。
自分の描きたいものを見失わずに
4回目の記事、「喜んでもらいたい相手を決めよう」で、自分が描きたいものと、人が欲しいものの関係を図にしました。
誰かに喜んでもらうことを考えて描くのは、人が欲しがるものばかり描くのとは違います。
「人が喜んでくれれば、なんでもする」ということでは、やはり人を喜ばせることはできないと思っています。
それは、自分が本当に好きなもの、大切なものを、見失ってしまうことだからです。
自分の輪がなくなってしまったら、どこにも交わる部分はなくなってしまいますよね?
ぜんぶ自分の言いなりになる相手に、恋をしないのと似ていると思います。
つきつめていくと、本当に最終的には、人の評価は関係ないのかもしれません。
自分がいいと思うことを、相手に喜んでもらえることを考えながらやり続けていく。
結果的にいい評価をもらえなかったり、両思いになれないことだってたくさんあります。
でも描き続けていけば、必ず誰かには刺さっていきます。
それは、小手先のテクニックや上手い下手ではなく、なによりの根っこの部分じゃないかと思います。
イラストを描くことを、なにより自分自身が好きで楽しみ続けていくためにも。
それではまた。
イラストレーターAkihisaSawada
次回は「3つの秘訣」の1つ目です。
近日中に掲載予定です。
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