(イラストが上達するには)7つの方法と3つの秘訣/①(全10回)
こんにちは。イラストレーターのAkihisaです。
普段僕のイラストを見てくれている方たちから、よく頂く質問です。
「イラストが下手です。どうしたらうまく描けるようになりますか?」
「イラストを仕事にしてみたいけど、自分のイラストは下手すぎませんか?
どうすれば上手に描けるようになりますか?」
時々そんな質問を、ブログやSNSを通じてされることがあります。
どうすれば上手く描けるようになるか、イラストの依頼が来るようになるか?
僕が偉そうに話すのもおこがましいのですが、一応プロとして十数年、仕事でイラストを描いてきた経験を踏まえて、書いてみたいと思います。
イラスト上達のための「7つの方法」と「3つの秘訣」
イラストが上達する「7つの方法」、プラスアルファとして、「3つの秘訣」ということで、今回10回に分けて記事を書いてみることにしました。
基本的なことを書いていきたいと思いますが、細かな技法やテクニックよりも、実は重要だと思うことを、書いていきたいと思います。
内容的には、僕自身が、悩んだり、苦しかったりした時に、何度も自分自身に言い聞かせて、立ち返ってきたポイントでもあります(実は今も、自分に言い聞かせていることがたくさんあります)。
制作の参考にしてもらえたら幸いです。
【イラストの上達方法】①遊びで描く+たくさん遊ぶ
まず、上手く描けないとか、自分は下手だと思っている人は、人と比べすぎ?
じゃないかと思うんですが、そんなことないでしょうか。
いつも人と比べていると、やっぱり辛くなるし、楽しくなくなってしまいますよね。
上手になっていく一番のコツは、とにかくまずは、遊びでたくさん描くことだと思っています。
自分が楽しんで、好きなものを、好きなように、たくさん描く。
人と比べて嫌な気持ちになったり、クヨクヨしていたらもったいないです。
プロとして、仕事でイラストを制作している僕も、今もイラストを描くことは最大の遊び場だと思っています。
たとえばこんなシリーズを、ついこの間始めました。
これを描いて誰に褒められるか?なんてほとんど考えていません。
むしろ怒り出す人がいるかもしれないイラストですが(笑)、でも、あくまで個人的な遊びなんです。
それに、楽しんでくれている人も多少はいるので、僕としてはそれだけでも十分だと思っています。
もし今、頑張りすぎて楽しめなくなっているようだったら、いったん休んで、一度”楽しむ”ことに、戻ってみることをおすすめします。
上達するための本格的な練習は、それからでも構わないと思います。
むしろ、楽しむところに1回戻ってからの方がいいと思います。
1回戻って、本当に自分が描きたいもの、方向性を、再確認してみましょう。
やりたいことを、やりたいようにやるのが一番です。
そうじゃなかったら、イラストを描く意味も、イラストレーターを目指す意味もなくなってしまうじゃないですか?
イラストを描くことよりも楽しいことはいっぱいあるし、イラストを描くよりも世の中の役に立てる仕事、もっと収入を得られる仕事は、たくさんあるんですから。
ムキになりすぎると遠回りになります
ムキになって頑張りすぎたり、一生懸命になりすぎたり、上手くなろうという気持ちがあまりに強すぎると、かえって逆効果になります。
僕の経験的には、あまり上手くいきません。
もちろん頑張った分だけ上達していくし、基礎づくりの部分では、時に歯を食いしばってでもという場面だってあります。
ただ、やみくもに意地だけでムキになっている時というのは、たいてい周りが見えなくなっています。
間違えた練習方法に固執してしまったり、視野が狭くなっているので、冷静に考えることが出来なくなります。
そのため、すごく遠回りになってしまうんです。何倍も時間がかかってしまいます。
なにかに固執していると思ったら、一度気持ちを静かな状態にして、他のやり方、選択肢も必ずあるんだと、意識して自分に言い聞かせてみるのがいいと思います。
とくに、「上手に描かなくちゃ」という義務感、強迫観念みたいなものが出てきたら危険なので、注意してください。
たくさん遊ぼう!
机に向かってイラストを描くだけでなく、楽しいことをする時間、遊ぶ時間をたくさん持ちましょう。
好きな本や漫画を読む、映画を観る、人と食事に行ったり、飲みに行ったり、テレビゲームをしたり、旅行したり、キャンプしたり、なんでもいいですが、好きなことをなんでもやって、とにかく遊ぶ。
やったことが、全部自分のネタになります。
毎日たくさん描けば、もちろんそれなりに技量は上がっていきますが、描いてばかりでは、なかなか本質的なところで上達しません。
本質的なところというのは、自分がなにを「いい」とか、「素敵」「楽しい」「好き!」と思うか、価値観の部分ですね。
新しく吸収するものや感動が増えていかないと、自分の価値観も育っていかないし、選択肢も増えていきません。
そもそもイラストを描くことは、自分の中にあるものを”表現する”こと、アウトプットすることです。
内面が充実し、豊かになっていかないと、アウトプットのしようがないんです。
もちろん、それまでに蓄積されてきたものはたくさんあるわけですが、遊ぶことをやめてしまうと、徐々に井戸の水が枯れていくように、自分の中が空っぽになっていきます。
時間が止まったようになり、徐々に衰えていくという、恐ろしいことになってしまいます。
遊ぶことをやめてしまえば、それ以上の自分の成長もストップしてしまいます。
人よりもたくさん遊ぶ!普通の人があまりやらないことまでやってみる!ぐらいがいいですね。
なんでもやってみて、楽しみながら描いていきましょう。
遊ぶ=観察すること
遊んでいると、まわりの人がどんなものに興味を持っているか、何を面白がったり、欲しがったりしているか、そういうことがなんとなく、肌で感じられます。
遊ぶことは観察する場、他人を知る場でもあります。
世の中の人たちが求めているものと、自分がいいと思うもの。
その接点が仕事につながっていきます。
毎日なにか新しいものを見つけていく。発見の量を増やす
結局イラストに限らずですが、自分からなにかを発信していくためには、アウトプットの元となる土台、自分自身を広げて大きくしてくことが大切です。
「遊び」を強調してきたのは、なんでも新しいものを見たり、体験したりして、発見の量を増やしていくこと、そのことによって価値観を育てていくことが大事だと思うからです。
新しいものに出会って見つけた発見が、描くイラストに反映されていきます。
「あの人の描くものって、なんか面白いよね」と思ってもらえることが、とても大事だと思っています。
普通一般的に絵が”上手い”、”下手”、というのは、イラストを描く上では実はそれほど重要じゃありません。
そういう基準で依頼が来たり来なかったりということも、もちろんあるでしょうけど、それは長い目で見れば、本質的なことではないと思っています。
逆に、他人の物差しばかり気にして描いていると、いずれ絵が描けなくなります。
それについてはそれだけで長くなってしまうので、また別の機会に書きたいと思います。
以上、第1回目「遊びでたくさん描く。たくさん遊ぶ」でした。
それではまた。
イラストレーターAkihisaSawada
→ イラストの上達方法②「模写をする」
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