(イラストが上達するには?)7つの方法と、楽しく描くための3つの秘訣/②(全10回)
【イラストの上達法】②模写をする
上達の近道は「模写」をすることです
こんにちは。イラストレーターのAkihisaです。
イラストが上手く描けるようになるための7つの方法と、楽しく描くための3つの秘訣。
第2回目は「模写をする」です。
○ 第1回目の記事はこちらakihisasawada.com
よく言うことですが、イラストが上達するには、模写をすることが一番の練習になります。
真剣に取り組めば、早ければ2ヵ月ぐらいで成果が出てくるはずです
一番好きなイラストレーターを見つけよう
自分が一番好きなイラストレーターの、好きだと思う作品を見つけて、ひたすら模写してみます。
「こんな風に描けたらいいな」と思う作品や、目指すイラストレーターさんが必ずいると思いますので、まずはそれを真似して描きます。
「模写」の練習期間
人によって、毎日どのぐらいの練習時間を取れるかにもよりますが、一日2時間程度の時間が取れるとして、3ヵ月が目安だと思います。
もし2時間も取れない場合は、1時間でもいいので、その時間は、模写の練習に集中します。
早ければ2ヵ月目ぐらいから、はっきりと上達の成果が感じられてくるはずです。
なぜ「模写」をすると上手くなるのか
模写は究極の熟読
ライターや小説家を目指す人は、好きな作家の本を「書き写す」とよく言います。
書き写すことで、その作家の文章のリズムや表現の上手さが、細かいところまで体感できるからですね。
イラストを描くことも、「文章修行」に共通する点が多くあります。
池上彰さん、竹内政明さんの共著「書く力」に、名文を書き写すことについて書かれた箇所があります。
竹内「(いい文章を見つけて書き写すことを)いまも続けています。二日に一度くらいのペースで『井上靖全詩集』に収録されている『北国』という詩集の一部分をノートに書き写しています(中略)
頭からお尻まで三〇回くらいは書き写したと思いますね。
少しずつでいいんです。ただ、ずっと続けることと、同じところをなんども書き写すことが大事なんだろうと思って取り組んでいます」池上 「スポーツ選手のトレーニングと、考え方が似ていますね。
首位打者になっても、練習を欠かさない。毎日、素振りをしたり、身体の手入れを欠かさない。
「文章を書く」ということも、同じですよね。
うまくなりたいのであれば、練習を続けるしかない」池上彰・竹内政明「書く力 -私たちはこうして文章を磨いた- 」朝日新書より引用
イラストを描く上でも共通すること、勉強になることがたくさん書かれていますので、一読をおすすめします。
具体的な模写の方法
模写のやり方として、3パターン紹介します。
どれも勉強になるので、ひととおりすべてやってみるといいかと思います。
① 見ながら描く
作品集や、ネットで見つけた画像を見ながら描きます。
② トレースする
絵を下敷きにして、トレーシングペーパーの上からなぞってもいいですし、画像をスキャンするなどしてパソコンに取り込み、Photoshopなどのレイヤー分けができるアプリケーションで、タブレットで手描きでなぞってもいいです。
ネットにある画像なら、スキャンする手間もないので簡単です。
③ 直接見ないで思い出しながら描く
上級者の模写になりますがとても練習になります。
読んだ本の内容をどこまで人に説明できるか?というのとちょっと似ていますが、よく見たつもりの絵でも、いざ描いてみようとすると、なかなか描けません。
「いい」と思った絵の、どこが良かったのか、具体的に思い出せなかったり、その特徴やポイントを説明できなかったりします。
よく思い出せなかった、という事実に気づくことが大事だと思っています。
そうすると、今度はもっと注意して見るようになるます。
観察力を養う訓練になるし、自分が表現したいと思うものを記憶にとどめ、実際にアウトプットしていくための基礎づくりになっていきます。
ちなみに漫画家の浦沢直樹さんは、まだ小学校にあがる前から、この「思い出して模写をする」ということを続けていたようです。
模写から学べるポイント
模写の練習をすることで、短期間に、確実に上達することが出来ます。以下のようなことが学べます。
- リズム
- デフォルメ
- 構図
- 色彩
- 演出
構図については、こちらを参考にしてください。
どんなに忙しくても、1時間も取れないということはないと思います。
短期間でのイラスト上達を目指すために、集中して取り組んでみましょう。
僕は普段、朝4時〜5時ぐらいには起きて仕事を始めています。
すぐにはエンジンがかかりにくかったり、ノートや資料を整理したりする時間もありますが、8時までには、平均2時間ぐらいは描けます。
早朝の1時間程度なら、確保しやすいのではないかと思います。
毎日の1時間が、1ヵ月で30時間もの時間になります。
模写の練習は続けていく
池上彰さん、竹内政明さんの「書く力 -私たちはこうして文章を磨いた- 」の引用でも紹介しましたが、熟練の文章家である池上さんも竹内さんも、いまだに「書き写す」練習を続けていると言います。
まずは集中して模写の練習に取り組むわけですが、その練習期間が終わっても、模写=好きなイラストレーターを研究することは、今後も続けていきましょう。
自分のイラストを描いているだけでは気づけないこと、新しい発見が、模写を通して必ずあります。
それではまた。
イラストレーターAkihisaSawada
→ イラストの上達方法③「アイデア出し・ラフに時間をかける」
※ 追記
はてなブログ「NISSHI.恋するイラストレーション」に関連記事をアップしました。
「真似から学ぶことが何よりも上達の近道/イラストの描き方」
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