遊びで真似して描いた「鬼滅の刃」のイラストをブログやSNSに掲載してもいい?
(著作権法のこと)
こんにちは。イラストレーターのAkihisaです。
うちの娘は今小学一年生なんですが、「鬼滅の刃」の胡蝶しのぶが大好きです。
せがまれて真似して描いたイラストが結構上手に描けたので、ブログにアップしようとしたのですが、ふと立ち止まりました。
これって、アップしていいのか?
(関連記事)
「鬼滅の刃」のイラストを真似して描いて掲載してもいい?(結論:ダメです)
(ただし最後に追記があります)
十数年イラストレーターをやっているのに法律関係のことにうとくて恥ずかしいんですが、知識があいまいだったので、あらためて調べてみました。
やはり掲載は不可でした。
検索して気づいたこと
ためしに、”鬼滅の刃”で画像検索してみました。
結果、個人が描いたと思われるイラストは出てきませんでした(検索結果から、上位数十個を見た限りでは)。
それを見た時点で、掲載してはいけないのだと気づきました。
だって、模写したのものを掲載していいのなら、個人が描いたものがいくらでも出てくるはずだからです。
模写したものをサイトやブログ、SNSに掲載してはいけない
たとえば遊びでノートに描いて、それを友人同士で見せ合って盛り上がることはよくあることです。
誰でもやると思います。僕も子供の頃は、そんなことばかりして遊んでいました。
でも、そういうノートの片隅に描いたものや、スケッチブックに趣味で描いたものであっても、それを掲載してはダメなのです。
たとえばそのノートを、スマホで写して掲載するのもダメ、ということです。
著作権法では
- 自分で描いたとしても、他人が作ったオリジナルキャラクターを無断で使用してはいけません(知的財産権の侵害・たとえ金銭が発生しなくても)
- ただし、個人や友人、家族などの身内の間だけで仕様する場合は、著作権に反しないとされています。
身内の間で楽しむだけならOKです
たとえば、学校や幼稚園の先生が、掲示物にアニメのキャラクターを描いて張り出した場合、また生徒が、学園祭のポスターや文集の記事に描いた場合などは、著作権法に反しない、ということのようです。
このへんの境界が難しいのですが、あくまで身内や学校内にとどまり、なおかつ金銭が発生しない場合は、著作権法に反しない、ということになります。
SNSやブログにアップするのはNGです
家族や友人同士で見せ合って楽しんだり、文化祭のポスターや文集のカットイラストではOKでも、SNSやブログにはアップできません。
コピー、模写の掲載が許されるのは、作者の許可をえた人だけ
真似して描いたイラストの掲載が許されるのは、著作権を持つ、作者本人の許可を得た人だけ、です。
たとえそれがどんなに下手でも、もともとあった作品、キャラクターのコピーを作ってはいけない、ということになっています。
グレーゾーン、限りなくブラックに近いものは結構あります
いろいろ検索してみると、Youtubeなんかにも、かなりブラックなもの、レッドカードなものがあるなと思います。
今回は「鬼滅の刃」をきっかけに、著作権についてあらためて勉強になりました。
イラストを掲載する時には注意しましょう。
著作権については、僕も仕事柄、あらためていろいろと勉強しておいた方がいいなと思っています。
勉強の成果は、このブログでまたシェアしていきたいと思います。
ただし・・・こっそりと(20201125追記)
法律として決められていることなので結構厳しい内容を書いてきたんですが、「ただし」として、こっそりと追記です。
遊びで描いてネットにアップすることは、ある程度は許されているのもまた現実かなあという気はするんですよ。
僕らのようなイラストレーターが「真似して描いてみたんだけど、ねえいいでしょう?上手でしょ?」というのは、プロとしてやることじゃないとは個人的に思っていますが(上手くて当たり前ですよね)、個人が楽しむぶんには、ブログやSNSにアップしても許される範囲かなという気はします。
とくにSNSについては、基本は知り合いや、フォローしている人同士が見るものなので、内輪で盛り上がるという要素が強いと思います。
日々どんどん流れていってしまう投稿でもあり、検索にかかることもありません。
Googleで検索しても、SNSのある投稿が表示されることはないですよね? だから、その時だけのつぶやきということで、許される要素は大きいかなとは思います。
そこはあくまで自己責任なので、僕がそれをススメているというわけではありませんが。
また、個人がSNSやブログ(アクセス数の多いブログはちょっとやばいかも)に投稿してもなぜ許されると思うかというと、「著作権者本人が怒らなければ」実際には問題になりようがない、ということがあります。
怒られたり、賠償請求をされるとしたら、以下の場合が確実です。
真似して描いたものを、販売やビジネスに利用する
これははっきりと悪質なケースですね。
必ず問題になるし、賠償金を請求されてもおかしくないです。
よくあるのは、町のパン屋さんが、アンパンマンやドキンちゃん、「アナと雪の女王」のオラフのパンを自分で作って売っているケースなども、許可を受けていなければ違法です。
著作権には疎い個人のパン屋さんが多いと思いますが、この点は注意が必要です。
こんな事件も起こっています
2021/2/4 「鬼滅の刃」風のポスター作製で尼崎市議が謝罪 週刊少年ジャンプは「一切の関与をしておりません」
著作権者本人も、好意的に放任してくれている場合もある
真似して描いたものをみんなで見せ合ったり、それをSNSにアップしたりしているのを、著作権者本人が、「自分の作品で盛り上がってくれて嬉しい」と好意的に思ってくれる場合もあります。
「好意」をアテにするわけにもいきませんが、そういう場合が多いのも事実です。
たとえば少し前ですが、僕が描いたイラストを、真似してInstagramにアップにしていた女性がいました。 ずいぶん前から、時々アップしていたようです。
たしかに法律通りで言えば、「ダメなんですよ」と言うべきところなんですが、実際には、僕は自分のイラストを気に入ってくれたことに対して、単純に嬉しかったです。
あとで僕のインスタをフォローしてくれて、「sawadaさんのようにイラストが上手になりたくて、ときどき真似して描いてみています」というメッセージもくれました。
「イラストを気に入ってくれてありがとうございます。頑張ってください」と僕はお返事したんですが、このケースだと、描いた本人の僕があっさりOKしているので、ぜんぜん問題ないわけです。
もちろん、自分のイラストが勝手に商売に使われていたら、僕だって怒りますよ 笑
くれぐれも、真似したイラストの掲載は、自己責任でお願いします。
「鬼滅の刃」の電子書籍を安く読む方法
Amazon Primeや映画で大人気の「鬼滅の刃」ですが、漫画の電子書籍を安く読める方法を見つけたのでシェアしておきます。 1冊なら無料、18冊までの購入なら、クーポンを利用して1冊あたり約290円で読めます。
全冊購入しても、紙版より4,000円以上安くなる点と、全冊スマホに入って、いつでも読めるというのが魅力ですね。 漫画は、スマホで読むのにもっとも向いているなあとあらためて思います。
小説なら、1冊ポケットに忍ばせておけば、読み終わるまでにしばらく時間がかかりますが、漫画はどんどん読めてしまいますからね。 電車の待ち時間や、もろもろの隙間時間をつないでいくと、30分、1時間ぐらいすぐ経ちます。
スマホならすぐ次の巻が読めるのは、とても便利です。
僕も仕事の合間に楽しんでいます。
鬼滅の刃」と同じ時代を生きた女性たちのイラスト/時代背景
「鬼滅の刃」の舞台となる大正時代。
その同じ時代に、「モダン・ガール」という、女性の新しい生き方の流行がありました。
その彼女たちをテーマに描いたイラスト数点を掲載しています。
炭治郎や禰豆子(ねずこ)たちが生きた「大正時代」がどんな時代だったか、当時の時代背景を知るのも、「鬼滅の刃」のもう一つの楽しみ方です。
それではまた。
イラストレーターAkihisaSawada
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