土の中で育つマメ/家庭菜園で人気の野菜
こんにちは。三澤です。
ラッカセイは土の中に豆が出来るユニークな野菜。
花が終わると、花の根元からツル(子房柄 しぼうへい)が下へ伸びて土の中にもぐり、地中でサヤを作り、そのユニークな生育の仕方が「落花生」という名前の由来と言われます。
原産地は南アメリカ。
日あたりのいい環境を好み、気温15℃以下では生育しなくなりますが、春の早い時期でも、トンネルをかければ栽培できます。
栽培期間は5〜6ヶ月と長期になりますが、手間がかからず、病害虫が出にくく、栽培初心者でも栽培の難しい野菜ではありません。
根がそれほど深くないため、標準型のプランターでも栽培可能。
家庭菜園で人気の野菜です。
落花生(ラッカセイ) 栽培の基本データ
科名 | マメ科 |
食用部分 | 種子 |
病害虫 | カメムシ、アブラムシ、ハダニ、ヨトウムシなど |
発芽適温 | 20〜30℃ |
生育適温 | 25〜30℃ |
土壌酸度(pH) | 6.0〜6.5 |
ラッカセイ 栽培の土づくり
ラッカセイは、水はけの良い、有機質豊富なやや砂質の土壌を好みます。
子房柄(しぼうへい)が地中にもぐり、その先端にサヤができるため、土壌病虫害に侵される危険も増えます。
根がよく張れ、子房柄が伸びていきやすいフカフカの土つくりをするとともに、タネまき前に、出来るだけ土壌病害を抑制しておくことが、落花生がよく育つ土づくりのポイント。
そのためには、BLOFの太陽熱養生処理が非常に効果的です。
ラッカセイ 栽培の肥料/根につく根粒菌
他のマメタイプの野菜同様、ラッカセイの根には「根粒菌(こんりゅうきん)」が共生してチッソ分を供給してくれます。
このため、元肥は少なめに施します。
肥料が多すぎると、葉ばかり旺盛に茂ってサヤが少ない、実が太らない「ツルぼけ」を起こします。
ラッカセイの種まき
ラッカセイの種まき時期は、中間地では5月中旬〜6月中旬頃。
ウネ幅は70㎝、株間は25〜30㎝程度で、1穴に2粒ずつ蒔きます。
植え穴は、深さ3㎝程度。
2本芽が出たら、間引かずそのまま2本立ちで育てます。
なお、ホウレンソウ、トウモロコシ、オクラなどは一晩水につけておくと発芽が良くなりますが、ラッカセイは水分過剰では発芽が悪くなるばかりか、腐る恐れがあります。
ラッカセイのほか、マメタイプの野菜全般、種は水につけずに蒔きます。
土壌水分の多すぎにも注意が必要で、雨の前後は種まきを避けます。
種まき後は必ず防鳥対策を
種まき後は、他のマメタイプの野菜同様、鳥よけ対策が必須です。
鳥に食べられないよう、不織布をベタ掛けしし、本葉2枚程度まで生長したら外します。
水のやりすぎに注意
ラッカセイは高温・乾燥に強い野菜です。
水をやりすぎると、土に潜っていく子房柄(しぼうへい)が切れやすくなり、病気も発生しやすくなります。
水やりは、土が乾燥したらやるのが基本。
真夏なら、4〜5日雨が降らなければやるようにします。
子房柄(しぼうへい)が土に潜ってからは、乾きぎに注意。
乾きすぎると豆の太りが悪くなったり、空サヤ(サヤの中に豆ができない)が多くなります。
ラッカセイの追肥
栽培期間の長いラッカセイでは、追肥が必要です。
1回目の追肥は、花の蕾ができた頃。株元への土寄せと同時に行います。
2回目の追肥は、1回目の追肥から2週間〜3週間後。
追肥はそこで終了です。
豆が太り始める時期に入ってから追肥を行うと、苦味、エグミなどが出て味を損なうほか、甘み、栄養価も落ちてしまいます。
ラッカセイの収穫
5月中旬〜6月中旬に種蒔きしたラッカセイの収穫は、10月初旬〜11月下旬です。
霜が早く降りる地域では、11月上旬〜中旬には収穫を終えます。
開花からの日数では、早生種で75日前後、中生種で80〜85日、晩生種で90〜95日が目安。
試しに1株掘ってみて、7〜8割のサヤの網目がはっきりしていたら収穫適期です。
掘り遅れると味が悪くなるので、時期を逃さないようにします。
なお、早すぎる収穫にも注意が必要です。
9月中でもサヤが大きくなっているものもありますが、サヤの中の豆はまだ充実しておらず、豆のまわりの皮に渋み、エグミがあります。
試し掘りの時に、豆の大きさ、味を確認してみましょう。
ラッカセイの栄養
ラッカセイには、良質のタンパク質や脂質、抗酸化作用のあるビタミンEや、動脈硬化を防ぐオレイン酸が多く、9種の必須アミノ酸のほとんどを含んでいます。野菜の中でも屈指のカロリーの高さ、栄養価、食物繊維も豊富な健康野菜がラッカセイです。
ラッカセイの塩ゆで/簡単レシピ
ラッカセイは収穫後、乾燥させれば保存がききますが、穫れたての塩ゆでラッカセイは格別の美味しさ。
家庭菜園で育てる醍醐味とも言えます。
ホクホクして甘く、濃厚なを味わいは、ビールにもワインにも良く合います。
- 収穫したら水洗いし、塩を加えたお湯で30〜40分茹でます。
- 塩の量は、水の量に対して3〜4%。
- 1Lの水なら30g程度(大さじ2)の塩を入れます。
- 30分ほど茹でたら、そのまま10分〜15分置いて冷まし、ザルにあけてお湯を切ります。
それではまた。
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