初心者でも簡単/プランターでも栽培できる
こんにちは。三澤です。
ジャガイモの原産地は、南米のアンデス高地。
全国で栽培されているジャガイモは、「男爵いも」、「キタアカリ」、「メークイン」といった主要なものをはじめ、数十種類もの品種があります。
ホクホク系の品種、煮崩れしにくい系の品種、色も形も様々です。
栽培は難しくなく、貯蔵もきくので、家庭菜園では是非おすすめしたい野菜です。
中間地より西では、春と秋、2回植えることが出来ます。
ジャガイモ 栽培の基本データ
科名 | ナス科 |
食用部分 | 茎(塊茎 かいけい) |
病害虫 | テントウムシダマシ、アブラムシ、コガネムシの幼虫、ソウカ病、疫病など |
発芽適温 | 15〜20℃ |
生育適温 | 15〜25℃ |
土壌酸度(pH) | 5.0〜5.5 |
ジャガイモ 栽培の特徴
ジャガイモは、乾燥気味の土を好み、過湿の土では生育が悪くなるばかりか、土壌病害の被害を受けやすくなります。
土は水はけが良いことが大切で、栽培前に、太陽熱養生処理を行うことが非常に効果的です。
また、なにより大切なのは、土壌酸度(pH)が適正であることです。
ジャガイモは、野菜の中ではとくに酸性よりの土壌を好み、pHが高いとよく育ちません。
栽培前に、出来れば土壌分析を行なっておきましょう。
ジャガイモは涼しい気候を好み、15〜25℃(地温)が生育適温です。
ジャガイモを植える向き/切り口は下?上?
ジャガイモを植えつけるとき、多くの本では「切り口を下」に向けるように書かれています。
しかしオススメは、切り口を上に向けるやり方です。
切り口を下に向けると、発芽は良いのですが、芽の数が多いぶん、強い芽も弱い芽もいっせいに出ます。
そのぶん、芽かきも必要になります。
しかし、切り口を上に向けると、芽はまず下向きに伸びて方向を変え、迂回して芽を出します。
地上に芽を出すまでにストレスがかかることで、弱い芽は自然に淘汰され、強い芽が出るようになります。
芽かきもほとんど必要なくなり、その後の生育も良く、イモの数も多くなります。
ジャガイモ 栽培の肥料
良いジャガイモを育てるためには、なにより初期肥効を良くし、十分な光合成ができるようにすることです。
しかし、イモが肥大する時期になってからは、チッソが切れていくような生育に持っていきます。
詳しくは、イモ類の野菜に共通する生育ポイントを参照してください。
必要な元肥量の目安(1m2あたり)
214g
600g
※ ジャガイモでは使用しません
- ナチュラルカルシウム(牡蠣殻石灰)/200g
- ナチュラルマグネシウム/90g
- ナチュラルクワトロネオ/30g ※鉄・マンガン・亜鉛・銅・ホウ素を含んだ複合資材
必要な追肥量の目安(1m2あたり)
※ ジャガイモでは基本追肥は行いません
基本追肥は行いませんが、砂質土など、肥料持ちの悪い畑や、収量増を狙う場合も、追肥を行うことがあります。
その場合、チッソ率7%の肥料の場合で30g程度を与えます。
ただし、イモの肥大期に入ってからは、味、質ともに落とす原因になるため、追肥はオススメしません。
栽培適期を守ろう
中間地では、春作は3月中旬〜下旬、秋作は8月下旬が植えつけ時期の目安です。
秋作はまだ夏の暑さが残る時期なので、白黒リバーシブルマルチの白い面を上に向けて、光を反射させ、土が熱くなりすぎないようにすると、腐敗を防ぐことができます。
ジャガイモの大敵①「テントウムシダマシ」
ジャガイモにつく害虫の中でも、大敵なのが「テントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)」です。
集団であちこちにとりつき、どんどん葉を食い荒らします。
見つけたら補殺が基本ですが、ミネラルたっぷりで健康に育ったジャガイモは、テントウムシダマシの被害が圧倒的に少なくなります。
写真は、我が家の家庭菜園のジャガイモです。
照りがあり、ピカピカとした葉は、光合成による炭水化物がしっかり作られている健康な証拠。
生育が強いと表皮が強くなり、さらに、葉の表面に油の層「クチクラ層」が作られるため、簡単には病害虫をよせつけなくなります。
無農薬栽培を成功させるカギは、「クチクラ層」を作れるかどうかにかかっています。
ジャガイモの大敵②「そうか病」
ジャガイモ栽培でよくある悩み、2番目が「そうか病」です。
「そうか病」はジャガイモでよく出る病気で、表面が黒くあばた状に、黒いかさぶたのような傷がたくさん出来て汚くなります。
皮を剥けば食べられますが、ソウカ病が出るようになると、品質、収穫量ともに落ちてしまいます。
pHが高いとソウカ病が出やすくなる
土壌酸度(pH)の高い土では、ジャガイモ特有の土壌病害「ソウカ病」が出やすくなります。
ソウカ病は放線菌の仲間です。
他の野菜では必ず使用をおすすめする、牛ふん堆肥などの放線菌の豊富な堆肥は、かえって病原菌を増やしてしまうことがあるため、ジャガイモでは使用を控えます。
ただし、土壌のpHが5.5以下であれば、放線菌入り堆肥を使用してもソウカ病の心配は少なくなります。
収穫量の目安
ジャガイモの収穫量の目安は、1株あたり、4〜5個、500g前後です。
植えつけから収穫までは、3〜4ヶ月。
収穫は、何日か晴天が続いたあと、土が乾いているときに行いましょう。
最低でも3日間、晴れたあとに掘り起こします。
土が湿った状態で掘ると、ジャガイモの水分が多く、腐敗しやすくなります。
これは、非常に重要なポイントなので、注意してください。
せっかく数ヶ月かけて大切に育てたイモが、全部台無しになってしまうことがあるからです。
それではまた。
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