【初心者向け】大玉トマト・中玉トマト・プチトマトの育て方/生育の特徴と必要な肥料

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【初心者向け】大玉トマト・中玉トマト・プチトマトの育て方

家庭菜園で最高のトマト栽培する方法① 生育の特徴と必要な肥料

こんにちは。三澤です。

トマトは、家庭菜園で一番人気の野菜。
小学校でも育てるくらいで、栽培は難しくありませんが、ポイントを間違えると、収穫が少なかったり、甘くならないということが起きがちな野菜でもあります。

トマトは簡単そうで実は奥が深い野菜です。
適当なやり方でも結構育ってしまいますが、見た目はきれいだけど甘くない、美味しくないトマトが出来ます。

この記事では、トマトの基本的な育ち方の特徴と、肥料の量、さらに、良い苗の選び方を解説していきます。
トマトの栽培方法については、何度か記事をわけて紹介していきたいと思います。



日本には向いていない?/トマトの特徴

トマトの原産地は、アンデス高地です。
トマトの生理として、強い日ざし、冷涼で乾燥気味、昼夜の温度差の大きい気候を好みます。

実はトマトの栽培は、日本のような高温で雨が多い環境には向いていません。
とくに梅雨時期の多湿、その後の30℃〜35℃を超える夏の酷暑は、トマトにとっては過酷な環境です。
病害虫が発生しやすくなり、美味しさを落とし、実もつかなくなります。
トマト栽培を難しくしている一番の理由と言えます。

トマトの基本的な生育/木を大きくしながら繰り返し実をつけていく

トマト栽培の大きな特徴は、茎や葉など体を大きくしていく「栄養生長」と、花や実をつける「生殖生長」を平行して行っていくことです。
以下の記事で、生長の3タイプについて紹介していますの。
野菜の生育パターンを抑えておくことは、栽培成功の近道ですので、ぜひポイントをおさえておいてください。

トマトは、肥料が多過ぎたりしてカラダを大きくする「栄養生長」ばかりに偏ると、実がつきにくくなります。
逆に、実にばかり養分を回してしまえば、体が弱ってしまい、実もつかなくなります。
トマトの栽培では、「栄養生長」と「生殖生長」のバランスがとても重要なのです。

トマト栽培の基本データ

科名 ナス科
食用部分 果実
病害虫 アブラムシ、コナジラミ、ハモグリバエ、青枯病、うどんこ病、葉カビ病など
発芽適温 25〜30℃
生育適温 25〜30℃
土壌酸度(pH) 6.0〜6.5

美味しいトマトを育てる土

トマトを良く育てるには、なにより種まきや苗の植えつけ前の、土つくりがとても重要です。

重要なのは、根のまわりに十分な酸素があり、根がしっかり呼吸できること。
そのためには、栽培期間中ずっと、土がふかふかで、団粒構造の発達した状態を維持し、葉水分をしっかり吸収できることが大切です。

トマト栽培の肥料

トマトは樹勢、野生味が強い野菜です。
肥料が多いと木ばかり繁り、肝心の実がつかない「ツルぼけ」を起こしてしまいます。
このため、トマトは他の果菜類の野菜と比べ、、元肥で与える肥料はかなり控えめです。

前作の肥料が残っているような場合は、チッソ肥料は与えずに、無施肥で行うのも良いでしょう。
ただし、ミネラル肥料は過不足なく施肥する必要があります。

必要な元肥量の目安(1m2あたり)

アミノ酸肥料(チッソ率7%の場合)
  • 大玉・中玉:43g
  • ミニ:69g
中熟堆肥(C/N比23) 土をふかふかに

2,000g

牛糞堆肥(チッソ率2.2%の場合)長く効くチッソを供給

480g

ミネラル肥料(BLOF資材)
  • ナチュラルカルシウム(牡蠣殻石灰)/200g
  • ナチュラルマグネシウム/90g
    (またはブルーマグ/126g)
  • ナチュラルクワトロネオ/30g ※鉄・マンガン・亜鉛・銅・ホウ素を含んだ複合資材

必要な追肥量の目安(1m2あたり)

アミノ酸肥料の追肥量(チッソ率7%の場合)

30g

ミネラル肥料の追肥量(BLOF資材)
  • ナチュラルカルシウム(牡蠣殻石灰)/20g
  • ナチュラルマグネシウム/30g
  • ナチュラルクワトロネオ/20g ※鉄・マンガン・亜鉛・銅・ホウ素を含んだ複合資材

最初の追肥は、1段目の実がピンポン玉くらいの大きさになってきたころ。
この時期は、3段目の果房の花が咲き始める頃です。

その後は木の様子を見ながら、2〜3週間に一度のペースで追肥を行います。

チッソ量は足りている?多すぎる?

チッソの量が適切かどうかを見るためには、上から4枚目の葉が目安になります。
トマトの葉は、チッソが多いと、葉の主要部分が盛り上がるように巻いてきます。

チッソが少ないと平らになり、さらに少なくなってくると、葉脈がへこんで葉の縁が上を向いてきます。

ミネラルの重要性

健康な野菜つくりには、チッソ・リン酸・カリといった肥料の三大要素ばかりではなく、鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素といったミネラルが欠かせません。
野菜の調子が悪い時、病気や害虫の被害に遭いやすいときには、ミネラルの不足が疑われます。

種まき or 苗から育てる…どちらがいい?

種まきから育てる場合トマトを種から育てる際のポイントは温度です。
育苗には25〜30℃を確保する必要があるため、ビニールハウスや、なんらかの方法で保温された環境が必要です。

定植できる苗のサイズになるまでは、種まきから60〜70日かかります。
逆算すると、トマトの苗を5月に畑に植えるには、2月下旬〜3月初旬に種まきを行う必要があります。

苗から育てれば手軽で成功しやすい

トマトを保温施設なしで種まきから育てるには、5月以降、暖かい時期になってから種をまく必要があります。
しかし、5月に種まきをしたのでは、同じ5月に苗を植えた場合と比べ、十分な収穫量を得るのが難しくなります。

本来、トマトの収穫が始まる7月に、木が十分に大きくなれていないからです。
また、梅雨の日照量が少なく水が多すぎる時期、その後の酷暑の時期になれば、まだ木が小さいうちに、高温で生育が止まってしまいます。

小さな面積の家庭菜園では、種まきから苗が大きくなるまで、長期間場所を占領されてしまうのもデメリットです。
トマトやナス、キュウリ、ピーマンといった果菜タイプの野菜はs、保温の手間、設備、経済的・時間的なことを考えると、苗を買ってきて育てた方が、手軽で経済的、初心者でも成功しやすく、おすすめです。



良い苗の選び方

苗を購入するときは、以下のポイントに注意しましょう。

こんな苗を選ぼう!
    • 節間が短く、茎がしっかりしている
    • 本葉が7枚〜10枚で、最初の花が咲き始めている
    • 葉の色が濃い
    • 株元や茎に、細かい白い細い毛がたくさん出ている
    • 上から見たとき、葉が綺麗に放射状に広がっている

多少茎が曲がっていても気にしなくて構いませんが、大きく育ちすぎた苗は、根がポットの中で巻いてしまい(老化苗)、その後の生育が悪くなります。

関連記事

果菜類に共通する栽培のポイント

まとめ

今回は、トマトの基本的な生理、特徴と、栽培に必要な肥料の量、また、種まきか苗、どちらで栽培を始めるのがいいのかについても解説しました。
トマト栽培は簡単で、誰でも育てられるとも言えますが、実は奥が深い野菜です。

甘く美味しく育てるにはどうすればいいか?
たくさん実をつけるには?
病害虫の被害に遭わないようにするには?

今後の記事では、そんな内容について、詳しく掘り下げてご紹介していく予定です。

それではまた。

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