(イラストが上達するには)7つの方法と3つの秘訣/連載⑧(全10回)
目標なんか持たない方がいい?
こんにちは。イラストレーターのAkihisaです。
イラストが上手く描けるようになるための7つの方法と、楽しく描くための3つの秘訣。
前回までで、全7回の「上達法」の記事が終了しました。
今回からは補足的に、「秘訣」が3回続きます。
これまでの記事・目次
目標に縛られない
目標に向けて頑張るのは大切なことですが、実は危険な諸刃の剣でもあると、最近は思うようになりました。
良い作品を描こう、努力して今よりも良くしよう、と頑張りますが、そういう思いにあまりに心が占められると、目標は「執着」に変わり、自分を縛る鎖になります。
思い込みでまわりが見えなくなり、自由な考えや、行動も制限されるようになります。
もっと大事なものや人を傷つけたり、失ってしまうこともあります。
どんどん自由な心が失われてしまう。
仕事、お金、恋人、結婚、子供、将来の夢、すべてそうだと思います。
思いつめれば執着に変わり、望む結果を得られるどころか、どんどん悪い方向に行きます。
目標も持って頑張ることは大事だけれど、それに囚われないこと。
極端な話、目標に縛られて大切なものが見えなくなるぐらいなら、目標なんか持たない方がいいとさえ言えるかもしれません。
ようはバランスなんですが、これは本当に難しいですね。
僕はいつも、バランスを崩し、壊しながら生きてきました。
目標が執着に変わり、他の大切なものを犠牲にしてしまったことがたくさんあります。
苦い思いや痛い失敗が山ほどあります。
目標を高くしすぎない
高すぎる目標は到底クリアできないし、執着を生む原因です。
普通はどこかの時点で「無理だ」と諦めますが、問題は、無理なのに諦めない場合です。
振り向いてくれる可能性のない人に、ずっと恋をし続けて、報われない努力を続けてしまうことに似ているかもしれません。
まわりを見回せば、ほかにも大切なものや、別のいい人もいるかもしれないのに、そういったことが何も見えなくなってしまう。
高すぎる目標は設定せずに、少し背伸びした頑張りで出来るぐらいのところにすること。
どう頑張っても目標がクリアできない時には、やみくもに執着しないで、別の可能性も考えてみること。
目標を立てるときのコツについては、こちらの記事でも書いています。
目標は変化して当たり前/努力の方向性を再確認してみる
頑張って続けていれば、目標は変化して当たり前ですよね。
新しいことを知り、自分も変化してくんですから。
頑張ってもうまくいかないときは、今とは違うやり方や、思い切って目標を変えることも、考えてみる必要があります。
それでも、自分が決めた目標に向けて、何ヶ月も頑張ってきたのは、すごいこと。
誰にでも出来ることではないと思います。
たくさん描いてきたなら、量的にはもうクリアしています。
量をこなすよりも、今度は中身の方にもう一度目を向けて、あらためて考えてみることが大事です。
縛られずに、心を自由に
楽しみながら、イラストが上達していく秘訣は、なによりも心を自由にしておくこと。
常識や、自分の思い込み、他人の評価や反応に、縛られないように注意します。
縛られてしまうと、描くものもどんどん平凡になり、つまらないものになっていくので。
執着とは、言い換えると、劣等感、自己嫌悪、憎しみ、につながっているのではないでしょうか。
いつのまにか、そういう気持ちにすり替わっていることがよくあります。
良いイラストには、いつもどこか「軽やかさ」がある気がしています。
よく言う「抜け感」や、ちょうどよい「余白」みたいなものですね。
その軽やかさは、凝り固まった執念からではなく、自由な心から生まれます。
そして描くものは、結果的には、どんどんシンプルな方向に向かっていくのかもしれません。
余計なものが、どんどん削られていくからです。
それではまた。
イラストレーターAkihisaSawada
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