イラストNo.f159/モノクロ イラスト/かわいい イラスト
モノトーンで描くポニーテールの女性のイラスト/モノクロ作品の魅力
こんにちは。イラストレーターのAkihisaです。
僕のイラストはカラーのものが圧倒的に多いんですが、モノクロの作品も時々描きます。
モノクロの場合は、線の力が出来るだけ活かせるように意識して描きます。
普段はタブレットで描いていますが、このイラストを描いた時には、漫画用の原稿用紙に鉛筆で下書きをして、墨汁、Gペン、丸ペン、面相筆を使って描きました。
それをスキャンして、Photoshopで細部の調整、仕上げをしています。
右側は、試しに背景に濃いめの水色をつけてみたものです。
モノクロならではの良さ
モノトーンのイラストを描くのは、なにも雑誌や本などのお仕事で「墨1色で描いてください」という時だけではありません。
モノクロにはモノクロにしか出せない良さがあって、その一番のポイントは力強さだと思います。
昔の白黒映画とか、白黒写真、予算のない印刷物など、色を使いたいけど使えなかったから白黒、というマイナスの理由だけではないのです。
モノクロにはモノクロでしか出せない訴える力、独特の雰囲気があり、僕がオリジナル作品であえてモノクロを描く時には、そういう良さを積極的に生かしたい、狙いたいからです。
見た目だけではなく、感情表現にもはっきりとコントラストがつく
モノクロ作品は見た目的に「白黒」でコントラストが強いのは当たり前ですが、感情表現や、テーマを際立たせる演出にも強い力を発揮します。
カラー映像や広告、ファッション誌などでも、強いインパクトを与えたり、感情を伝えやすくするために、あえてモノクロを使う手法は、たまに見かけると思います。
「色」の情報量が少ないため、色以外の要素、主題としたものに目が向きやすいんですね。
たとえば今回のイラストでは、女性の内面的なもの、目に込めた力の強さ、により視線を向けてもらいたいと思い、モノクロで描きました。
たくさんの色を使うよりも、見る人にそれが届きやすいと思ったのです。
なぜ漫画用の原稿用紙なんか持っているか?
ところで、今回のイラストは漫画用の原稿用紙に鉛筆で下書きをした、と最初に書きましたが、なぜ僕がそんなものを持っているか?
別に漫画を描いているわけではなく、実は僕は、21歳までは、漫画家を目指していたことがあるのです。
小学館や、お隣のビルの集英社、それから講談社なんかにも、原稿を持ち込んでいました。
しかし21歳で挫折。
その後は34歳になる直前まで、絵を描くことからは完全に離れていたんですが、なぜかある夜、急にイラストを描いてみようと思い立ち、その後プロとして仕事をするようになって今に至ります。
三十代の半ばまで、プロのイラストレーターになろうなんて考えたこともありませんでした。
モノクロ作品の魅力はつきない
モノクロの作品には、これまでいろいろと挑戦してきました。
「モノクロ」と一言で言っても、水彩画や水墨画風に仕上げたり、頬や唇にだけ「差し色」を入れたり、背色やパターンを工夫してみるなど、表現の仕方は様々で、奥が深く魅力のつきない手法だと思います。
別の切り口からもまた、モノクロ作品について書きたいと思っています。
それではまた。
イラストレーターAkihisaSawada
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