ミニカボチャなら家庭菜園でも育てやすい
こんにちは。三澤です。
カボチャは中南米が原産で、高温多湿に強く、日本の気候でも栽培しやすい野菜です。
「土手カボチャ」と言われるくらいで、戦前前後、どこにでも植えられる野菜でした。
カボチャは栄養たっぷりで、カロテン、ビタミンB、C、鉄分、カルシウムなどを豊富に含み、緑黄色野菜の代表とも言える、とても健康に良い野菜です。
冷蔵設備などなかった時代、冬至にカボチャを食べる習慣は、野菜が不足する冬に、ビタミン類の補給、風邪の予防に、非常に効果的な、理にかなったものでした。
通常のカボチャはツルが四方に伸びて這い、広い面積が必要ですが、ミニ・カボチャなら、支柱を立てて、ツルを立体的に絡まる方法で栽培出来るため、プランターでも育てることができます。
畑なら1株から4〜5(ミニなら6〜7個)、プランターでは2〜3個(ミニ)の収穫が出来ます。
カボチャの特徴
カボチャは非常に樹勢が強く、真下に伸びる直根や、横に伸びる側根も大きく広がります。
土質はさほど選ばず、日当たりのいい場所ならよく育ちます。
高温に強い反面、寒さには弱いので、遅霜を避け、十分暖かくなってから植えつけます。
カボチャ 栽培の基本データ
科名 | ウリ科 |
食用部分 | 果実 |
病害虫 | ウリハムシ、アブラムシ、ウドンコ病、ベト病など |
発芽適温 | 25〜30℃ |
生育適温 | 20〜28℃ |
土壌酸度(pH) | 6.0〜6.5 |
カボチャ 栽培の肥料
カボチャは、肥料が多いと、茎や葉ばかり茂って実がつかない「ツルぼけ」を起こしてしまうため、元肥の量は少なめに与えます。
必要な元肥量の目安(1m2あたり)
103g
1,000g
720g
- ナチュラルカルシウム(牡蠣殻石灰)/200g
- ナチュラルマグネシウム/90g
(またはブルーマグ/126g) - ナチュラルクワトロネオ/30g ※鉄・マンガン・亜鉛・銅・ホウ素を含んだ複合資材
必要な追肥量の目安(1m2あたり)
基本追肥は行わない
カボチャは、体を大きくする「栄養生長」から、実を充実させる「生殖生長」への切り替えがはっきりしている野菜です。
玉が肥大する時期に、過剰なチッソ分が残っていると、実がついても美味しくなりません。
追肥すると、味を落とすことに直結する危険があり、基本は行いません。
ただし、砂質土で肥料分が流れやすい場合や、玉を太らせたい場合などは、追肥を行うことがあります。
その場合でも、追肥の最後のタイミングは、受粉して玉がピンポン玉くらいの大きさになるか、その手前です。
それ以降は追肥は行いません。
種からでも簡単に育てられる
何箇所か育てる場合は、苗を買ってくるより種から育てたほうがお得です。
カボチャを種から育てるのは難しくありません。
種の殻は厚くて硬いため、一晩水につけておくと発芽しやすくなります。
ポットで育苗してから畑に植えつけるやり方もありますが、直まきでも問題なく芽が出ます。
ただし、発芽適温が25〜30℃と高いため、5月に種をまく場合は、ポリキャップ(苗ドーム)やビニールトンネルで保温します。
カボチャの仕立て方/子づる3〜4本を伸ばす
本葉が6枚ぐらいになったら親づるを摘心し、子づる3〜4本を伸ばす仕立て方がオススメです。
1つるに1〜2果で美味しく育てる
欲張って数を穫ろうとすると、養分が分散して1個1個が大きくならなかったり、甘くならないということになりがちです。
通常の大玉カボチャなら、1つるに1果(1株で3〜4個)、ミニカボチャなら1つるに2果(1株に6〜8個)の収穫が目安です。
数ばかり増やすより、甘く美味しいカボチャづくりを追求してみましょう。
きれに仕上げるための「玉直し」
受粉してから収穫まで、動かさずにそのまま実を大きくさせると、地面に接している部分の色むらが出来たり、接している場所から腐りやすくなります。
果実の下にはワラなどを敷いて蒸れを防ぎ、時々向きを変えてまんべんなく日にあてる「玉直し」をすると、全体に色がのり、形の良いカボチャが栽培できます。
収穫時期の目安
カボチャの穫り頃はいつ?
スイカと同じく、判断に迷うところですが、確実なのは、受粉してからの日数です。
大玉カボチャなら、受粉から40〜50日後、ミニカボチャなら、受粉から35〜40日後が収穫の目安です。
実の付け根のへたの部分が枯れて、コルク状に細かいひび割れが入ってくるのも、目安になります。
すぐに食べずに置いておくと美味しくなる
収穫後はすぐに食べずに、大玉カボチャなら1ヶ月程度、ミニカボチャなら2〜3週間程度、置いておくと、追熟してデンプンが糖分に変わり、甘く美味しくなります。
日の当たらない、風通しの良いところで保管しておきます。
それではまた。
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