アナログ(手書き)とNotionの連携で「カードシステム」を作る
こんにちは。三澤です。
ノート術、メモ術、知的生産術を扱った本はたくさん出版されていて、昔から大人気です。
少し古いところでは、梅棹忠夫さんの「知的生産の技術」に影響を受けた人も多いと(年代によりますが)思います。
「知的生産の技術」の中で書かれている「京大型カード」は、1枚のカードに1つの内容を書き、それを項目別に分類して保管し、あとで利用できるようにするというものでした。
観察の記録や、日記、読書メモ、アイデア、計画、会議録、なんでもカードに書いておいて、繰り返し見返し、並べかえたりして、論文の執筆などに使います。
パソコンがなかった時代の図書館のカードに似ています。
本記事は、アナログ+notionで、かつての知の巨人たちが”本来やりたかったであろうこと”を、誰でも手軽に、簡単に実現しようという内容です。
アナログオンリー時代の膨大な手間
パソコンやスマホがなかった頃の人たちの、ノート術や情報整理術、知的生産の方法を読むと、本当に膨大な時間をかけていたんだなと感心します。
カードは貯まると何千枚、何万枚にもなり、書く手間はもちろん、整理の手間、探して見返す手間も膨大です。
なんでも手書きなので、紙の置き場、本の置き場といったスペースの問題は今よりはるかに切実です。
「カードシステム」は、研究の仕方の基礎として、多くの人たちに採用されました。
一日の大半は、紙情報の整理にあてられていたといっても過言ではないと思います。
しかし今では、彼らが紙でやっていたことが、Notionを使えば簡単に、何百倍も早く、効率的に出来ます。
「カードシステム」の基本的な考え方自体は、今も変わっていません。
そういう意味では、50年以上前に書かれた梅棹忠夫さんの「知的生産の技術」が、かなり面白く読めます。
カードシステムをNotionで作る
まず前提として、Notionがどんなアプリかごく簡単に言うと、Evernoteに代表されるクラウド・メモアプリの1つです。
使い方としては、どんなメモでも、写真でも、Webのクリップでも、どんどん思いついたときに放り込んでいけばいいだけなので、Evernoteと使い方はさほど変わりません。
以下の記事でも、Notionの基本的なことについて書いています。
Macのメモや、Googleカレンダーに書くみたいに、気軽になんでも放り込んでおけばいい。
Notionが他のアプリと大きく違う点は、情報をデータベースとして整理・活用できることです。
Notionの基本はデーターベース
Notionの基本は「データベース」です。
あまり難しく考えず、順番に書き込んでいくだけです。
1行1行が、カードと考えてください。
肝となるのは、自由に設定出来る「プロパティ(タグ)」です。
思いつくままメモやアイデアを書き込んで行き、あとで特定のプロパティだけを指定して表示させることができます。
プロパティ(タグ)は、1つの行に複数設定できます。また、プロパティの列は、いくつでも増やすことができます。
たとえばその情報が、分類として「経済」でありながら「政治」でもあり、「社会問題」でもあることはいくらでもあります。
アナログカードでは、複数のジャンルにまたいだ分類(クロスリファレンス)をすることは難しいですが、Notionなら、1つの行(カード)にいくらでもプロパティを設定し、あとで呼び出すことができます。
1つの行は1つのページ
1行1項目で書きこんでいきますが、行をクリックして開くと、それぞれが「ページ」になっています。
このページの中に、いくらでも詳細を書き込んで行くことができます。
たとえば、先ほどの画像「データベース」の一番下の行、「持ち物リスト」をクリックすると、こんな感じです。
いつでもどこでもメモ/アナログとNotionを併用
Notionは、スマホでも使い勝手がよく、スマホ、タブレット、パソコン、どの端末から入力しても、瞬時にすべてに同期します。
スマホでも非常に使いやすいので、外出先でメモをとるのにも便利です。
僕の場合は、どこに行くにもポケットにメモ帳とペンを入れておいて、なにか思いついたら書きます。
個人的には、スマホに入力するよりも、アナログのメモののほうがフットワークが良くて好きですね。
手書きならではの良さ、発想の広がりというのも、やはりあります。
アナログのメモやノートは、あとで見返して、必要なものはNotionにも入れるようにしています。
目的のない情報収集は意味がない
アナログにしろ、デジタルにしろ、カード化した情報は、あとで使えなければ意味がないですよね。
梅棹忠夫さんや外山滋比古さん、渡部昇一さん、立花隆さんの頃に比べて、情報収集や整理がはるかに効率的になったとは言え、使うあてのない情報収集に夢中になっても、単なる時間の無駄になりがちです。
いつでも、目的と手段を取り違えないことがポイントかと思います。
それではまた。
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